モサドの真実(2017 ドキュメンタリー)
www.netflix.com全3回。スピルバーグ「ミュンヘン」('05)で描かれた事や、
この本↓
に書かれていた事件について本物のモサド諜報員とスパイのリクルーターがインタビューに答える。淡々と語る殺しのテクニック、口あとくっきりと話しながら肝心な真実はニコリともせずにはぐらかす。彼らの姿を映しているだけなのに凡百のスリラー映画を超える怖さ。特筆はナチ将校にしてモサド協力者オットー・スコルッツェニーの肉声、動画。初めて見た。
アフリカの光('75 神代辰巳監督)
日本映画専門チャンネルにて。
ショーケン、男にしか興味ないように見える。桃井かおりにも高橋洋子にも慕われながら田中邦衛が好きなのだ。北の地で知り合ったヤクザ藤竜也とも頬すり合わせ手を握る。1975年東宝配給だとこれ以上は踏み込めなかったんだろうな。漁船でリンチに合うショーケンがマストに昇ってカモメが飛ぶフリをする、そこに井上堯之の曲。テレビモニターに向かって時代の空気を深呼吸した。長谷川和彦はこの映画が最後の助監督、「青春の殺人者」で監督デビューは翌'76年。同じ年に藤竜也は「愛のコリーダ」に主演。ショーケンはテレビ「前略おふくろ様」へ。そんな時代。
マレーナ(2000 ジュゼッペ・トルナトーレ監督)
少年の性的妄想に見事に応えてくれるモニカ・ベルッチ。ヒトラーに同調したムッソリーニの時代、イタリアもまたこの単純な国家主義を盲信してしまう。少年は黒シャツ党のユニフォームを着るが頭の中はマレーナの事でいっぱい。個人の恋は政治を超越する。政治はしばしば人を不幸に陥れる。そんなものを信じてどうなる、恋に生きよ。