https://www.imdb.com/title/tt4329810/?ref_=ttfc_fc_tt
レンタルビデオ屋の店員から世界的映画監督になったクエンティン・タランティーノの8本の作品について関係者が語るドキュメンタリー。米国公開は2019年。
「パルプ・フィクション」('94)のキーパーソン、トラヴォルタとデ・ニーロは登場せす。また「キル・ビル」で撮影中の事故で大怪我をしたユマ・サーマンとは和解していない模様(2019年当時)。本編内でタランティーノは自分の不注意を悔いていると発言している。
そして、このユマ・サーマンも被害者であるプロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの犯罪については突っ込みが甘い。タランティーノとワインスタインの蜜月ぶりも、セクハラパワハラの「見て見ぬ振り」もアニメで描かれていて禍々しさを緩和している。
そういった点を除くとありがちな出演俳優たちの絶賛大合唱で新味はない。
監督デビュー作の「レザボア・ドッグス」('92)で衣装代が無くて出演者の衣装が自前だったというのは面白かった。あの黒ネクタイだけ配られたそうだ。なるほど黒上下白シャツなら誰しも一枚は持っていそうだ。あの衣装は節約の為だったのか。
また8本の作品に通底するのは「母親の影響で」黒人差別への抵抗と女性上位であるという事、反差別と血塗れ復讐、フランス料理とジャンクフード両方好きというアンビバレントな精神性という指摘もなるほどな、と。