映画和日乗

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「釜石ラーメン物語」監督・今関あきよし at シアターセブン

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 '70年代から'80年代の自主映画ブームの牽引役の一人だった今関さんがまたこうして映画をつくって公開している事に感嘆する。一時夥しい数のテレビドラマを撮っていらっしゃった事もあり、本作のウェルメイド喜劇指向はそうしたキャリアに由来するとみた。

 何より明るいのが良い。被災地を舞台にすると問題意識と不謹慎感情への忖度意識が先立ち、どれもこれも暗く重いだけで似通った作品になるこの国で、こうして時としてバカバカしいほどに陽気である事は賢明な演出方針だと思う。それでいてラストは慰霊で収斂するという温かさ。

 父親役の利重剛さん、監督作品をみたい。