映画的日乗

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「アウトレイジ 最終章」監督・北野武 at 109シネマズHAT神戸

outrage-movie.jp

このシリーズ、2作目「ビヨンド」('12)が好きだった。3作目があるとは想像していなかったが旧知のスタッフとの縁で今年初め頃の神戸ロケを見学させて頂き、そのスピーディな演出と一枚岩のスタッフワークを目の当たりにして期待が高まった。ちなみに見学させて頂いたシーンは全て本編に生かされていた。
さて。ピエール瀧のヤクザ姿は堂には入っていたものの、シリーズ生き残り組、特に花菱会上層部の「動けない」不自由は否めない。一方、「ビヨンド」で惚れ惚れするほどシャープな動きだった高橋克典のようなキャラクターが今回はいない。ただ一人、金髪の下っ端組員が意外な行動に出るくだりは往年の北野映画のシャープさの片鱗を感じた。

世代交代が出来ず、人材不足という日本社会全体の課題がこの映画の構造に重なる。また「ソナチネ」('93)とところどころ重なるモチーフとシーンの存在に、まさしく北野武監督がヤクザ社会を描くピリオドでもあると感じた。