映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「すもも」監督・井上泰治 at 神戸アートビレッジセンター

jidai-geki.wixsite.com  テレビ時代劇のベテラン監督による自主制作時代劇。井上監督とは映画監督協会でお世話になっている縁と、本作のスタッフに私の「神戸在住」のスタッフが関わっているので拝見。

 なるほど、テレビドラマとしては成立しにくいであろう、不運に見舞われ流転する侍のお話。不幸な事故で差別される側となった侍が、それでも自らの身分を無意識に翳して他者を差別してしまう。歴然とした階級社会がやがて終わりを告げる明治維新の年が映画のラスト。主人公は身を以て教育の大切さを訴える。教育の機会均等が崩れてしまった現代、格差社会と無知による偏見、争いの根幹にそれがあるというメッセージのメタファーであることは充分伝わってきた。