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「リアリズムの宿」監督・山下敦弘 at シブヤ・シネマソサエティ

鳥取のある駅。まだ一度しか会ったことがないという、映画監督と脚本家がシナハンの為に待ち合わせる。二人を引き合わすはずの人物が現れず、結局二人で旅を始めることに。そして、冬の日本海の海岸をパンツ1枚で走る少女に出会う…今、最も期待している山下敦弘監督の長編第3作。
「あまり親しくない二人」の、間合いの悪さ、バツの悪いシチュエーションをズレたセリフのやりとりで表現する手腕はやはり非凡。
相変わらず貧相で小心な山本浩司が可笑しくてたまらない。
カラオケのシーンではヒーヒー声を上げて笑ってしまった。明らかに山下監督の分身なのだろう。
脚本は彼をアテ書きしているに違いない。とはいえ、初の原作もの(つげ義春)、ちょっと演出がよそいき。いつものだらしないユルユルぶりが欲しかったといえば無い物ねだりか。評価は分かれるところだろうが、笑えて◎。

リアリズムの宿

リアリズムの宿

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video