9年ぶり小栗康平監督最新作、どこかの田舎町(でもクルマのナンバーが三重)、3人の少女の「物語をつくりましょう」というやりとりから始まる。時代性を曖昧にする緻密なセットデザインに目を見張る。が、現代そのもののコンビニ、爆音をまき散らすオートバイが意図的に観る者を混乱させる。フェリーニの「ローマ」('72)を思い出す。
少女達の語るストーリーの具現化と、田舎町の人々の生活が交互に描かれて行く内、どこでもないどこかの世界へと誘われる心地よさは初めての体験といってもいい。
後で知ったがハイ・ディフィニション・デジタルでの撮影、このルックは自分の観た作品の中ではベストのクオリティ。
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- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2006/07/29
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