映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「デファイアンス」監督エドワード・ズウィック at TOHOシネマズシャンテシネ

1941年、ナチス占領下のベラルーシ。ロシア系ユダヤ人は虐殺され、ゲットーに隔離居住させられている。肉親を殺されたビエルスキ兄弟の4人は、生き残った住民達と森の中に逃げ込む。ナチスのみならず旧ソ連人からも差別されていた彼らは、ナチス傀儡の警察組織からも狙われる。ビエルスキ兄弟の長兄(ダニエル・クレイグ)は、徐々に武器を手に入れる一方、次々と逃げて来たユダヤ人達を保護、コミューンを築いて行く。しかし、次男(リエフ・シュレイバー)は兄のやり方に反発、ソ連軍に合流してナチスと戦う。
酷寒、飢え、仲間割れ、疫病とコミューンは危機にさらされながらも生き延びるが、遂にナチスの大軍の森への空爆攻勢が始まる…というお話し。
シンドラーのリスト」('94)と比較する向きもあるが、捉えられたドイツ兵が、ユダヤ人コミューンの住人から集団で嬲り殺しにされるシーンがあり、どこかで見たなと思ったら「七人の侍」('54)に同じようなシーンがあったことに気がつく。随所に農民が武装して戦う「かの映画」の影響が感じられ、「シンドラー…」よりはクロサワの影響下にあると言っていいと思う(ズウィックは脚本も兼任)。ズウィック監督と言えば「ラスト・サムライ」('03)があり、よっぽどお好きと見える。とまれ、ロシア語も頑張ったダニエル"007"クレイグ好演、良質のアクション映画、佳作。
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