しばらく映画を撮れないでいる落ち目の映画監督ヴァル(ウディ・アレン)に大作の仕事が舞い込む。
そのプロデューサーは元妻(ティア・レオーニ)、製作総指揮は彼女を奪った男。
ヴァルは映画を撮りたい一心で私怨を捨てて撮影に取りかかる。が、クランクインの前日に
なって目が見えなくなってしまう。医師の診断は「極度のストレスによる一時的なもの」。
ヴァルのエージェントはそのことを隠して撮影に臨むことを決断するが…というお話し。
アメリカ型の映画製作の進め方をテンポ良く見せてくれる前半は楽しいが、彼の目が
見えなくなるあたりで失速してしまう。回りが彼の「盲目」にずっと気づかないのも
不自然極まりない。そんな彼を巨乳女優が誘惑するギャグもいつもながらのテなのだが、
もう20年古いというか、遅い感じ。アレンの映画は短くて楽しいのが信条だったのが
今回は114分、盲目がバレるまでが長過ぎ。ラストもそりゃないだろ、の落ちないオチ。
アレン師、じっくり鏡をご覧になってから自分にふさわしい役柄を選んでは。
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