「キック・アス/ジャスティス・フォーエバー」監督ジェフ・ワドロウ at 新宿バルト9

待望久しい「キック・アス」シリーズ第２弾。原題は"KICK-ASS 2"なのに邦題には「2」を付けないのは前作がマニア受けした為にシリーズものということをボカしたい配給宣伝戦略なのだろう。
前作から3年、すっかりキュートになってしまったクロエ・グレース・モリッツちゃん=ヒット・ガールをメインにフューチャー、アップショットを多用したアイドル映画に…なりそこなった。脚本が荒い、行き当たりばったり。ヒット・ガールをバイクに乗せたのも大失敗だろう。クロエが演じていないことが丸わかりだし、カーアクションのCGはチープ。クロエが躍動するから溜飲を下げる面白さだったのに今回はバレバレの吹き替えだらけ、ちゃんとわからんように撮れよ。ゲロにゲリにと下品に徹しているのもつまらない。アメリカに相米慎二がいたら…と「角川映画1976-1986」を読みつつ、嘆く。