映画的日乗

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「エタナティ 永遠の花たちへ」監督トラン・アン・ユン at シネリーブル神戸

eternity-movie.jpノルウェイの森」以来6年ぶりのトラン・アン・ユン監督作品。撮影監督は前作に引き続き台湾の李屏賓。「ノルウェイの森」とは違うキラキラなデジタル撮影。

19世紀のフランス、裕福な家庭の三代に渡る家族の物語、いや物語はさほど語られる訳ではなくやたら子沢山で、その子供たちが戦争、病で死んでいく。更には自殺なのか事故なのかわからないような死に方をする成人も。その繰り返しと、生まれてくる赤ん坊の柔肌を愛でるかのようなキャメラでこのままどこまでこの調子で行くのだろうか、と不安になる程だが、徐々に気配として感じられる死が死を呼ぶ幽玄、あるいは死者の生まれ変わりのように生まれる赤ん坊の転生など泰然とした死生観が伝わってくる。

最小限の台詞、これから起こることを先に述べるナレーション、全編を覆い尽くすクラシック音楽。それらを愛でるしかない。エンディング近く、恋の予感ににっこり微笑む少女のアップに痺れた。