映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「クローサー」監督マイク・ニコルズ at 神戸国際松竹

英国で人気の戯曲の映画化。出演を切望した俳優が多数いたらしい。二組のカップルが
「ネットの悪戯」によって各々のパートナーをチェンジするというお話し、
ニコルズ監督の「愛の狩人」('71)を彷彿とさせる。
演出はオーソドックスにして的確、舞台臭さの抜けない脚本を力ワザと
細かいカット割りで映画にしている。しかし、どんなにあけすけにセックスを語っても、結局は
単純な嫉妬と自己憐憫に終止する堂々巡りにはいささかうんざり。