映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ダウン・イン・ザ・バレー」監督デイヴィッド・ジェイコブソン at 109シネマズ神戸

L.A.の郊外、時代遅れの出で立ちの男(エドワード・ノートン)が流れ着く。町の少女達には「カウボーイ」とからかわれるが、
妙に折り目正しく天真爛漫なこの男に惹かれた少女(エヴァン・レイチェル・ウッド)は、彼とつき合うようになる。
気弱で暗い少女の弟も彼を慕うが、警官である父親は娘と息子を許さない…というお話し。
ちょっとヘンな映画だ。娘の交際相手を訝る父親の話しなど太古の昔より凡百、いや数限りなくあった筈で、
企画が通った事自体が不思議なほどルーティンだ。で、男はしばしば嘘をつく不誠実な野郎で、という展開なので
彼の脆弱な性格を描いたところで共感には至らない。頑固親父の方がすこぶる真っ当に見える。
「タクシー・ドライバー」('76)を真似たシーンもあったりでプロが何をやってんねんと思う。
親父役のデビッド・モース、どの映画でも警官役のような気がするのは私だけでしょうか。
ブルース・ダーンが往年のようなキレ役で出てたのが嬉しい。