僕の村は戦場だった('62 アンドレイ・タルコフスキー監督)
タルコフスキー長編デビュー作。Blu-ray BOXで買ったので前作「ローラとバイオリン」('60)と続けて観ると興味深い。ソ連時代の共産党プロパガンダの枠組みの中で物語を語らざるを得ない「ローラ」から、その枠組みを堅持しつつ所々詩的なショットの挿入で個を発揮、結果プロパガンダから逸脱している。栴檀は双葉より芳し、タルコフスキー30歳の作。
ブックオフで中古購入。
1964年東映は「日本侠客伝」(マキノ雅弘監督)で当たりを獲る。東宝はストレートなヤクザ映画をつくれる風土にない、なので組長の出所から始まる本作は狂言舞台調に始まって邦楽ミュージカルへと転じる。殆どが撮影所のセットでまだ豪華な時代。
一条さゆり濡れた欲情('72 神代辰巳監督)
Amazonプライム・ビデオで。
70年代の大阪の風景が堪らなく懐かしい。野田阪神、梅田、福島。心斎橋駅の構内は一体どうやって撮影したのだろう。そして滅法面白いのは何故だろう、今村・大島にはどうしても付き纏う観念性が神代には無いからだ。今の時代からするとエロくもなんとも無いが、好きでやってます、あきまへんかとニヤニヤと啖呵を切られた気分。