映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

「ヘルドッグス」監督・原田眞人 at 109シネマズHAT神戸

www.helldogs.jp

 畏兄原田眞人監督最新作。

既にこの次の作品が仕上がっていて、その撮影現場には顔を出させて貰った。本作を観て思うのは、私より15歳年上の原田さん、何でこんなに元気なんだろ、ということだ。

 原作は深町秋生の同名小説。

 原田監督のフィルモグラフィからすると2013年のローバジェットな「RETURN」以来の現代ものかつアクション。

 組織に潜入するアンダーカヴァー、その組織内の跡目争い、と枠組みが古めかしい話しの分、古い皮袋に新しい酒の如く細部に至るまで仕掛けている。

 美術部の功績なのか原田監督の日頃の探索からなのか、全日本廃墟建造物名鑑並みのロケセットの異様が素晴らしい。おそらくバブルではなくリーマン以降の新し目の廃墟。そこを舞台にしてのキレの良いアクションが見どころ。

 あまたアメリカ映画の引用は当然として不意に小津DVD BOXから拳銃の遊び。更には村上淳登場で「バウンス ko GALS」('97)のセルフパロディのセーラー服とインターナショナル。あの工業機械のような銃、ジョン・アーヴィン監督「戦争の犬たち」('80)で見たなぁ。

   ナイターロケが過半を占める(夜中じゅうやってたんだろうな)名実ともにノワール。 現場の汗と生傷が勲章の、映画づくりが生き甲斐な人の手の内フルコースを堪能。