映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「西鶴一代女」監督・溝口健二 at 京都文化博物館 映像ホール

日本映画監督協会70周年記念イベントとして上映。1952年新東宝作品。
中世の日本、御所に勤めていたそれなりにプライドを持った女(田中絹代)が遂には夜鷹にまで堕ちて行く一代記。
決してクローズ・アップを使わない常に引いたキャメラワンシーン・ワンカット、そしてここぞという時に躍動するクレーン・ショット。ワクワクドキドキの絵巻物のような展開、何より、厳しく女の運命を見つめる冷徹さ。素晴らしいの一語、スタンダードな古典の名作中の名作。