映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「母娘監禁・牝」監督・斉藤水丸 at シネマヴェーラ渋谷

1987年日活作品。冒頭に製作・メリエスと出る。当時のメリエス所属・荒井晴彦脚本(原作:西村望)。
先日同じ劇場で見た「夢犯」もそうだが、この頃のロマンポルノのルックって同じく日活撮影所でつくられていた角川映画の諸作品とセットデザインも含めて地続きのように見える。
加藤善博('07年没)が前川麻子に過去を問われ、「高校中退…」と答えたあとの長い沈黙、その前川がホテルからどこに電話するのかと思ったら「お母さん…」といった演出の妙、荒井晴彦の台詞の決まり具合の妙、構図のきちっとした見事なキャメラワーク(撮影:鈴木耕一)。
映画の完成度もさることながら1987年当時、一方でディレクターズ・カンパニーがあり、作家がつくりたい映画をつくっていた熱気が蘇る。そういえばあの頃代々木にあったメリエスという会社に何回か行ったこともあったと思い出す。


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