富士吉田市の商店街から望む富士山というのは写真で見たことがあった。
本作はまさにその商店街が舞台。
「古き善き」風情がそこここに見受けられるロケーション。ただ恐らくは全国ご多聞に漏れないシャッター商店街である事は想像に難くない。
昨年9月、私の「フィリピンパブ嬢の社会学」愛知県ロケの最中から2ヶ月後の11月に本作の製作が始まる事を身近に聞いていた。つまり同じスタッフが関わっているという事で、安田監督であるを含め、どうも客観的な論評は出来ない。苦労話を既に知ってしまっている。
撮影日数8日(監督談)と聞いてその撮り方まで見えてしまう。あの俳優は拘束1日だろうなとか。
高校生の男の子、同級生のうどん部の女の子、飲んだくれの親父。全員が「面倒」を抱えてはいるが要はモラトリアムの一時期という事だ。
いつかはそこから抜け出す、それまでのグダグダを片岡千之助が繊細に演じている。